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ファイナンス的アプローチの第一歩を、やさしい語り口で分かりやすく解説します。
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ファイナンス 最初の一歩

第2回 コーポレート・ファイナンスとは何か?

 1. 「コーポレート・ファイナンス」を定義する

コーポレート・ファイナンスとは何でしょうか?

最初にお伝えしたいこととして、本コーナーでは、「コーポレート・ファイナンス」とは、企業における資金調達および資金運用の両方を含む概念とします。資金調達だけを指して狭義のコーポレート・ファイナンスという場合もありますが、資金調達と資金運用は一体として把握したいと考えます。

また、両者のマッチングの問題を取り上げていきたいこと、さらに企業にとってM&Aなどの大型運用案件が発生してそれにマッチングする資金調達手段を検討するなど、両方の側面を取り扱うケースも増えているので、上記のような考え方を取ったほうが、理解しやすいと思います。

 2. 企業は生き物

企業は生き物です。常に動いています。

そして、ファイナンスにおける資金運用をどうするかの計画を立て、それに対応した資金調達計画も立てます。さらに年度計画として売上高、利益を中心とする損益計画を立てます。一般的には、3か月または6か月ごとに損益実績を計算し、当該年度の業績の見直しを行います。同時に当初の資金運用計画や資金調達計画の見直しを行い、全体としての売上、損益計画と資金計画がどう推移しているか、全体を見直しつつ、ファイナンス全体も考えていきます。

自社あるいは自社グループとして、銀行や証券会社からいくらのお金を調達し、投資にいくらのお金を運用するかの動き全体が、ここでいう「コーポレート・ファイナンス」という概念に繋がるのです。

基本的には、売上高が伸び、それに応じて利益が伸び、代金回収が順調であれば、資金繰りには余裕ができます。逆に、売上高が伸びず、利益が伸びず、代金回収が進まなければ、資金繰りには余裕が生まれません。これはコーポレート・ファイナンスの基本的な側面です。

 3. それほど単純ではないコーポレート・ファイナンス

しかし、企業経営やコーポレート・ファイナンスは、それほど単純なものではありません。

経営環境、自社の営業基盤、属している業種と競合先との比較、損益・財務状況、営業形態、社員の量と質など、従来からの営業・顧客基盤・財務体質等が複雑に絡みあい、事業には難しい課題がつきものです。課題のない事業はありません。問題も起きます。同じ環境や経営基盤であっても、経営者の判断の一つ一つで結果が異なります。

こうした各経営項目の中で特に注目されるのがファイナンスの調達と運用の内容・条件であり、原材料や商品の価格、労働コストなど収益を決める項目でしょう。いかに自社に相応しい条件や価格を選択していくかが問われると思われます。

そこにコーポレート・ファイナンスの面白さがあるのだと思います。

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