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デュレーションってなんだろう
第4回 マコーレー・デュレーションの意味 (その4)
4. 平均残存期間としてのデュレーションと、利回り変化に対する価格感応度としてのデュレーション
マコーレー・デュレーションが債券投資の「平均残存期間」を示すという説明はお分かりいただけましたでしょうか?
また、前述しましたように、修正デュレーションとマコーレー・デュレーションの間には
マコーレー・デュレーション = ( 1 + r ) × 修正デュレーション
という関係があるので、一般に利回り( r )が低い日本の債券などの場合は、この2つの値は数値としてはかなり近い値になることが多くなります。
この講座の初めの方で、デュレーションには
(1) 債券投資の「平均回収期間」を示す
(2) 一定の利回り変化に対する「債券の価格変動の大きさ」を示す
という2つの意味がある、ということを申し上げました。これまでの説明で、皆様にも理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。
厳密に言えば、(1) の意味を持つデュレーションは「マコーレー・デュレーション」であり、(2) の意味を持つデュレーションは(基本)デュレーション、修正デュレーションではあります。
が、修正デュレーションとマコーレー・デュレーションは、値そのものはかなり近いことが多いので、その意味ではマコーレー・デュレーションも修正デュレーションも同じく平均回収期間、あるいは利回り変化に対する債券の価格感応度を表していると言っても、そんなに間違いではないでしょう。
また、この講座では触れませんが、「連続複利」というファイナンスでよく使われる金利表現に基づいて考えると、修正デュレーションとマコーレー・デュレーションはそもそも一致します。
こういったことから、どうしてもデュレーションについては2つの一見異なる説明が並存してしまうことが多いわけです。
ところで、「そもそもマコーレー・デュレーションの投資における意義って何?」と思われる方もいるかもしれません。平均回収期間とやらが分かることが、具体的にどう投資に結びつくのか?
マコーレー・デュレーションは実は債券投資を理論的に分析する場合に結構深い意味を持っているので、次回はそのあたりをお話しましょう。
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