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ストラクチャード・ファイナンス用語辞典
はじめに
プロジェクトファイナンス、ストラクチャードファイナンス、コーポレートファイナンスとは
ストラクチャードファイナンスの用語解説に入る前に、まず、プロジェクトファイナンス、ストラクチャードファイナンス、コーポレートファイナンスという3種類の関係を確認しましょう。
プロジェクトファイナンスとは、特定の事業(プロジェクト)自体を資金使途に、そのプロジェクトに属するキャッシュフローを裏づけとして行う資金調達の手法です。なお、その際には、プロジェクトを遂行するための特別目的会社(SPC)を設立し、この会社を事業者として独立して借入を行うことで、親会社の信用補完から切り離します。よって借入に際して親会社の保証等の直接的な信用補完は受けないことになります。
プロジェクトファイナンスを構成する重要な要件は、主に以下の3点です。
- プロジェクトから生み出されるキャッシュフローを返済原資とする。
- 調達した資金の使途はプロジェクトへの利用に限定される。
- 借手はSPC となる。
プロジェクトファイナンスが適用されるのは、建設に相応の資金と時間を必要とし、かつ運営期間が長期にわたるプロジェクトが適しています。具体的には次のようなプロジェクトが想定されます。
- 天然資源開発プロジェクト
- 発電、道路などのインフラプロジェクト
- 民営化プロジェクト
- 電話、通信プロジェクト
コーポレートファイナンスに対するストラクチャードファイナンスを指して、広義のプロジェクトファイナンスと称することもあります。
ファイナンスの形態は大きく分けて2種類あり、一方がコーポレートファイナンスで、一方がストラクチャードファイナンスです。前述した狭義のプロジェクトファイナンスは、このストラクチャードファイナンスの一種です。コーポートファイナンスは、企業自身の信用力を基に資金を調達する手法であり、返済の財源は当該企業全体の事業収益、担保は企業の信用力及び所有財産となります。
これに対し、ストラクチャードファイナンスは、特定の資産や事業を基に資金を調達する手法です。返済の財源は当該事業等の収益のみであり、担保は当該資産及び権利となります。
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