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ストラクチャード・ファイナンス用語辞典
航空機リース
図は、日本における代表的な航空機リースのスキームを示しています。
匿名組合が航空機メーカーから航空機を買います。オペレーティングリースなので、一定期間リースされた後には中古機市場で売却されます。匿名組合にする理由は、投資家の名前を秘匿するためと投資家(会社)定款へのリース業の追加を不要とするためです。一方、匿名組合は、投資家を募り、航空機代金の 20%+α(αは、リース会社の手数料)の資金を投資家から集めます。残る航空機代金の80%は金融機関から融資を受け航空機の所有者となるレバレッジドリースの形態をとります。
図:日本型レバレッジドオペレーティングリース
航空会社が匿名組合に払うリース料は、当初、全額を銀行返済に充当します。投資家の投資は、リース後半、または終了まで回収しません。匿名組合はリース収入と航空機の減価償却費から収支を計算しますが、当初は費用が収入を上回り赤字になります。最終的には資産売却収入も含めて投資額を上回る収入があるので、当然利益を出すことになります。
それぞれの投資家は、匿名組合から出る赤字を自らの本業の収支と合算し、本業の利益を圧縮させます。期間通算では納税額は変わりませんが、リース投資による初期の損金計上で法人税の後送りが可能となり、投資家はここに大きなメリットを見出しています。
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