データサイエンス・ワークショップ by 野村俊一
Rで『カルマンフィルタ』
~時系列予測と状態空間モデル~
【開催日】 2017年3月 18日(土)、19日(日)
【受講料】 70,200 円(税込)
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ワークショップの特徴
EXCELでは対応が難しい大量かつ複雑なデータの処理を行う実際の業務においては、統計解析フリーソフトRが利用・活用されています。それを踏まえ、弊社では、Rやその様々なパッケージを活用したデータサイエンス・ワークショップをシリーズで開催することにしました。本ワークショップでは、Rパッケージ”KFAS”を活用します。
本ワークショップでは、「Rで『カルマンフィルタ』:状態空間モデルによる時系列予測」の著者の野村俊一氏に、時系列データを分析して将来を予測するための方法として「カルマンフィルタ」および「状態空間モデル」を解説します。状態空間モデルとは、有名なARIMAモデル等を含む時系列モデルの広大なフレームワークであり、カルマンフィルタとは、状態空間モデルの効率的な推定アルゴリズムであります。講義では、方法論の解説に止まらず、データの観察からモデルを組み立てて試行錯誤する一連の分析プロセスを示し、実践演習を通じて習得していただきます。金融、保険、市場予測を題材としたケーススタディを、統計解析ソフトRを用いて実際に解析していただき、現場ですぐに実行できる実践力を身につけていただきます。
講師からのメッセージ
時系列モデルはARIMAモデルが有名で広く使われていますが、増減要因の説明ができない、正規分布以外は扱えないなど、いくつかの問題点もあります。状態空間モデルでは、自然に増減要因分解ができて説明力がある、拡張性が高く非正規分布や非線形なモデルも扱えるなどの多くのメリットを持ち、実務家の発想を柔軟に取り込むことができる優れたモデルです。近年Rのパッケージ”KFAS”を用いて手軽に解析できるようになった状態空間モデルをこの機会にぜひ習得いただき、実務や研究にご活用ください。
なお、本講義では確率分布や回帰モデルに関する知識が必要となるため、不安のある方は併せて開講されます「Rでスッキリわかる一般化線形モデル:柔軟な回帰モデルの組み立て方」の受講をお薦めいたします。
こんな方におすすめ
- 時系列解析の初心者の方にも理解・実践できるよう平易に解説します
- 金利変動や事故件数などの正規分布に従わない時系列データも解析・予測できます
- 時系列の増減を自然に要因分解して説明できるため、収支管理等の分析業務にも役立ちます
皆様のご参加をお待ちしています。
実施スケジュール
日 程 |
※開始時刻の30分前より、入場できます。
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定 員 |
25名 (先着順。定員を超えた場合、お申込順で締め切らせて頂きます) |
会 場 |
シグマベイスキャピタル株式会社 教室 東京都中央区日本橋茅場町2-9-8 茅場町第2平和ビル 3階 |
アクセス |
東京メトロ 東西線・日比谷線「茅場町」駅下車 2番出口より徒歩1分 東京メトロ 日比谷線「八丁堀」駅 徒歩4分 東京メトロ 銀座線・東西線、都営地下鉄 浅草線「日本橋」駅 徒歩8分 |
講師
野村 俊一
- 東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系 助教
- 日本アクチュアリー会正会員
- 4年で1次試験・2次試験全科目に合格し、理事長賞受賞(2010年)
- 損保数理、年金数理 平成19年度試験 成績優秀賞受賞(2008年)
- 統計数理研究所 リスク解析戦略研究センター 地震予測解析プロジェクト 外来研究員
- 慶応義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 研究員 シグマインベストメントスクール データサイエンスワークショップ/チュートリアル講師
所属学会:日本統計学会、日本行動計量学会、日本地震学会、日本地球惑星科学連合、日本オペレーションズ・リサーチ学会、日本保険・年金リスク学会
2005年東京大学工学部卒業。2007年東京大学情報理工学系研究科 修士課程 修了。2012年総合研究大学院大学複合科学研究科 博士課程 修了(博士(統計科学)「Stochastic Models and Forecast for Recurrent Earthquakes」)。株式会社 損害保険ジャパン、東京工業大学大学院 情報理工学研究科 数理・計算科学専攻 助教を経て現職。
主な著書・論文
- 統計学One Point 2「カルマンフィルタ:Rを使った時系列予測と状態空間モデル」(共立出版、2016)
- 「活断層で繰り返される地震の点過程モデルとその長期確率予測」(統計数理 第63巻 第1号、2015年6月)
- “Space-time model for repeating earthquakes and analysis of recurrence intervals on the San Andreas Fault near Parkfield, California(with Ogata, Y. and Nadeau, R.M.)”(Journal of Geophysical Research, Vol.119, Issue9, September 2014)
カリキュラム
-
1日目
・カルマンフィルタとは?状態空間モデルとは?
・ローカルレベルモデル
・カルマンフィルタの導出方法
・線形ガウス状態空間モデル
・解析手法(カルマンフィルタ・カルマンスムーザ、長期予測、欠測値の補間)
・モデル同定(初期分布の扱い、パラメータ推定、モデル選択、残差分析)
・状態空間モデルの組み立て方と解析例
・Rによる実践演習:訪日外客数予測、ファクターモデルの動的回帰
-
2日目
・線形非ガウス状態空間モデル
・解析手法(インポータンス・サンプリング)
・Rによる実践演習 ~交通事故死傷者数の将来予測~
・非線形非ガウス状態空間モデル
・解析手法(逐次モンテカルロ法)
・Rによる実践演習:金利の期間構造モデル(CIRモデル)の推定
※カリキュラム内容は一部変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
ワークブック
確率統計やRについての事前知識は不要ですが、下記資料に事前に目を通しておくと学習効果がアップします。
事前学習用
-
『Rインストール手引き』(Rの事前演習用)
受講者に事前に送信。 - 『Rの初歩』(R確率統計の事前学習用)
- 奥村晴彦(著)『Rで楽しむ統計 (Wonderful R-1)』(共立出版)
- シグマインベストメントスクール「エクセルを使ったモンテカルロ・シミュレーション」
- 松原 望「確率論の入門基礎」
- 松原 望「基礎統計ワークショップ」
-
「Rプログラム」
本講義で扱う内容の一部を掲載しておきますので試しに実行してみて下さい。ワークショップ受講前に、ここまで自力でこなしておけば、ワークショップではRで楽しく金利モデルの数理を学ぶことができます。
当日資料
講義資料とR演習データセット資料を当日配布します。
※R演習データセットはUSBメモリに格納してお持ち帰りいただけます。
参考書籍
野村 俊一『カルマンフィルタ:Rを使った時系列予測と状態空間モデル』(2016, 共立出版)
関連ワークショップ
- 確率統計Tutorial(岩沢宏和)「Rで『分布から始める確率統計入門』:CVaR」
- 確率統計Tutorial(岩沢宏和)「誰も教えてくれなかった確率分布のワザ」
- 2017年アクチュアリー1次試験対策講座 春・入門コース <1日集中>損保数理入門
- データサイエンスWS(野村俊一)「Rでスッキリわかる一般化線形モデル」
受講料
70,200 円(税込)
お申し込み方法
WEB申込
下記申込みフォームに必要事項を入力し、送信してください。
(お申し込みボタンを押すと、新しいウィンドウまたはタブが開きます。)
送信されますと、弊社より確認メールが届きます。
セミナー お申込み
Rで『カルマンフィルタ』申し込み
お申込みに関する注意事項
- 定員になり次第、受け付けを終了いたします。
- お申込み状況により、延期または中止になる可能性があります。
開講前に中止の旨をご連絡しますので、ご了承ください。
受講料をお支払い済みの方には、受講料を返金いたします。 - セミナーの開催確定後、その旨のご連絡と併せ「受講証」「請求書(希望された方)」をメールにてお送りします。
- お支払方法「銀行振込」でお申し込みの方には、開催確定後、受講料の請求書をお送り致しますので、所定の金額を全納してください。
※原則、実施日までにお振込をお願い致します。ただし、法人でお支払いの場合は、御社の「締め・支払い」規程に基づき、受講料をお振込頂ければ構いません。 - セミナー当日は、「受講証」を必ずご持参ください。
お申込みに関するお問合せ
電話番号:03-3665-8191
Rプログラム(事前学習用)
# 乱数シードを固定
set.seed(20160510)
# データ作成
date <- seq(as.Date("2016-04-01"), as.Date("2016-04-30"), by = "1 day")
item <- c("A", "B")
sale <- 100 * as.integer(c(rnorm(30, 10, 3), rnorm(30, 6, 2)))
data <- data.frame(
Date = rep(date, times = 2),
Item = rep(item, each = 30),
Sale = sale
)
library(ggplot2) # ggplot2
library(scales) # 軸の変更など
library(RColorBrewer) # カラーパレット
g <- ggplot(data, aes(x = Sale, group = Item)) +
geom_histogram(aes(fill = Item), bins = 5)
print(g)
g <- ggplot(data, aes(x = Sale, group = Item)) +
geom_density(aes(fill = Item), alpha = 0.75)
print(g)