日本の金融理論教育をリードするシグマインベストメントスクール


menu

デリバティブや投資理論の第一歩として、きっちり【金利】を勉強したい方へ!
 国債投資Σ3級コース

PR

デュレーションってなんだろう

第2回 デュレーションの基本概念 (その2)

 3. 接線の「傾き」で、債券の価格変動を表す

次の図をご覧ください。

figure
図2: 債券の利回り価格曲線と接線

太線を債券の利回り価格曲線とします。
現在の利回りは r0 であり、 債券の価格は P0です。

細線は、現在の利回り、債券価格を表す点 (r0, P0) で、債券の利回り価格曲線に引いた接線です。 この接線の「傾き」は上図の Δr, ΔP' という値により figure として表せることにご注意ください。

今、この債券の利回りが r0 から、 r1 に変化したとします。すると、債券価格は上図の P0 から、 P1 に変化します。
このときの利回りの変化を Δr (= r1 - r0) 、 価格変化を ΔP (= P1 - P0) とします。


ここで、債券の価格が利回り価格曲線上ではなく、実線上を変化したと仮定します。
すると、その場合は利回りが r1 に変化したときには、価格は P1 ではなく、上図の P1' になります。 このときの価格変化を ΔP' (= P1' - P0) とします。

すると、( ΔP ではなく) ΔP' の方は、接線の傾き: figure を使って以下のような形で表すことができます。

figure

つまり、改めて言葉で表現すると、( ΔP ではなく) ΔP' ならば、「利回り変化×接線の傾き」 という式で表すことができます。


しかし、もちろん我々が最終的に知りたいのは、真の価格変化 ΔP と利回り変化 Δr の関係です。 そこで ΔP と ΔP' がどれぐらい異なるのか、ということをチェックしてみましょう。 もし、一般論として ΔP と ΔP' が「それほど」異ならない値であるならば、 ΔP についても

figure 利回り変動 × 接線の傾き

として「近似的な」表現が可能といえます。

著作権・免責事項

  • 「やさしい金融エンジニアリング講座」(以下、本解説集)の文章、図表などの著作権は、シグマベイスキャピタル株式会社に帰属しますので、複製・転載・引用・配布などは一切禁止します。
  • 本解説集の利用により生じた損害はいかなる理由であれ、一切責任を負いかねますので予めご了承下さい。
  • 本解説集は、予告なしに内容が変更・削除等されることがあります。
  • 内容に対するご質問にはお答えすることはできませんので、ご了承下さい。

【魅力あるキャリア、プライベートバンカー】富裕層ビジネスにおける要として・・・