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デュレーションってなんだろう

第4回 マコーレー・デュレーションの意味 (その2)

 3. マコーレー・デュレーションが「債券投資の平均回収期間を示す」ワケ

次のような例を考えてみましょう。ある人が、現在、以下のような3つの割引債を保有しているとします。

割引債ポートフォリオ
・満期 2年、時価 10億円
・満期 3年、時価 10億円
・満期 10年、時価 80億円

時価」となっているのは、文字通り「債券の時価評価額」という意味で「額面価格」ではありません。さて、この人に対し、ある人が「貴方の債券ポートフォリオの平均満期はいくら?」と聞いてきたとします。この人は何と答えるべきでしょう?

「2年と3年と10年だから、(2+3+10)÷3=5年です。」でも、答えとして間違いとはいえないでしょうが、あまり意味のなさそうな答えですよね。

ポートフォリオの内容を見ると、価格でみる限り8割は10年の割引債なのだから、むしろ「概ね10年です」と言ってしまってもいいような気がします。しかし、1割ずつ2年と3年の割引債も保有しているのですから、やっぱりこれらを無視するわけにもいかないでしょう。

そう考えてくると、全部で100億円のうち、2年満期が10億円、3年満期が10億円・・・なのだから、
 figure (年)
と答えるのがいいのではないか、というアイデアが浮かびます。

マコーレー・デュレーションが「債券投資の平均回収期間を示す」というのは、ほぼ今(最後に)言ったような意味において、なのです。

具体例で見ましょう。
以下のような利付債券があるとします。

 期 間  : 3.0 年
 クーポン : 10.0 %(1年払い)
 利回り  : 7.3 %

この債券の価格、及びマコーレー・デュレーション( figure )を計算すると

価格 figure
figure

となります。

ここで、マコーレー・デュレーションの計算式を少し書き換えると、

figure

と書けます。

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