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デュレーションってなんだろう
第8回 デュレーションによる債券ポートフォリオ戦略構築 (その4)
4. おわりに
これでデュレーションの話は終わりたいと思います。
デュレーションは、債券投資理論の基本中の基本であるわりには、その本質的な意味とか使い方をよくご存知ない方が多いように思いますが、このささやかな稿が参考になればと思います。
また、本稿は主に債券投資の観点からデュレーションという概念を紹介してきましたが、リスク管理などの分野でもデュレーションという概念は非常によく利用されます。
そのメリットとして、リスク管理などの際に、ポートフォリオの価格変動をファクターの「線形リスク」として捉えることが可能になる、という点が挙げられます。例えば利回り変化が正規分布と仮定できる場合、債券の価格変動は厳密には正規分布にはなりません。しかし 「利回り変化×デュレーション」という形で考える近似的な債券価格変化は、ファクター(ここでは利回り変化)の線形式(一次式)として表すことができるので、やはり正規分布になります。こういったことが実務的な処理上多大なメリットをもたらします。
長らくお付き合いいただいた「デュレーションって何だろう」の連載も、今回をもって終了とさせていただきます。 本当はもう少し詳しいお話をしたいテーマですが、それはまたの機会ということにさせていただきます。
ありがとうございました。
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