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エクセルを使ったモンテカルロ・シミュレーション
第12回 パラメーターμの設定方法 (その1)
1. はじめに
前回に引き続き、モンテカルロ・シミュレーションによるオプション・プライシングの例について見ていきたいと思います。
前回までで、オプション・プライシングの基本的な考え方や、モデル式、またそのモデル式で使われている「ブラウン運動」という概念の基本内容などについてご説明しました。
今回は、具体的な評価対象商品を特定し、プライシング上の非常に大きなポイントになる「リスク中立経済下における μ の設定方法」について説明していきましょう。
2. プライシング対象オプション
プライシング対象の商品ですが、まず、通貨の(ヨーロピアン)コール・オプションのプライシングを考えてみたいと思います。もちろん、ヨーロピアン通貨オプションのプライシングについては有名なブラック・ショールズ式(以下BS式と略記)があるので、基本的に計算で求めることができます。
どうしてそんな商品のプライシングをモンテカルロ・シミュレーションで行うのかと言えば、シミュレーションの結果がある程度理論値通りになっているかどうかをチェックできるので、オプション価格算出シミュレーションの第一歩としては適した商品ではないかと考えるからです。
(前回紹介したシミュレーションのモデル式はBS式で前提としているものと同じなので、シミュレーションを非常に多く行えば、大数の法則よりその結果はBS式の計算値とほぼ同じ値になるはずです)。
具体的には、以下の(ドル円)通貨コールオプションのプライシングを考えます。
満期 : 1年
現在のドル/円為替レート : 1ドル = 80 円
行使価格 : 80 円
前提となる金利等の条件は、以下の通りです。
円金利 : 0.2%
ドル金利 : 0.5%
ボラティリティ : 10%
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