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ファイナンス的アプローチの第一歩を、やさしい語り口で分かりやすく解説します。
【eラーニング】ビジネスの素養としての「コーポレート・ファイナンス 入門コース」
ファイナンス 最初の一歩
第3回 多様なコーポレート・ファイナンス
1. 企業における様々な状況とは
日本国内の企業、すなわち、コーポレートの数は、株式会社だけでも257万社もあると言われます。
(総務省統計局2006年事業所・企業統計調査による)
さらにそれぞれの企業のファイナンスはどういう形態なのか、企業別にみると、かなりの違いがあります。コーポレート・ファイナンスの個別形態については、改めて分けてみる必要がありますが、簡単ではありません。コーポレート・ファイナンスの状況は、多様性に富んでいます。
一般的に、営業実績が順調な企業ほど、キャッシュが豊富で資金繰りは順調になり、ファイナンスの状態も良くなる傾向があります。こうした企業はキャッシュリッチ企業とも言われます。一方、営業が順調でない企業は、キャッシュが不足し資金繰りは悪化し、ファイナンスの状態も悪くなる傾向があります。
2. 企業における様々な状況とは
しかしながら、「第2回 コーポレート・ファイナンスとは何か?」でも述べたように、このような分け方をするほど、企業経営は単純なものではありません。
単に営業面の変化だけでなく、様々な要因が複雑に絡み合います。現代では企業間の競争は激しく、経営戦略や企業の改革・革新が重要です。常に経営戦略を企画・立案していかなければ、企業経営は好調さを維持できなくなります。
企業経営をめぐる環境や条件が刻々と変化する中で、自社がどういう経営戦略を取るかによってファイナンスの形態も変わるのです。ファイナンスをどうするかも、実は経営戦略の一つなのです。
特にグローバルな取引が多い大企業(および一部の中小企業)では、為替相場や原油相場の変化、国全体の景気動向等が収益や資金繰りに影響を与えます。またITに関連した技術もどんどん変化していきます。新商品開発や販売方法なども常に企業経営を揺さぶることになります。
常に企業の競争環境の変化に対する戦略・戦術を企画・立案していかないと壁に当たってしまい、悪化した経営環境を克服できません。
3. 低金利の状態では・・・
さらに、低金利状態にある現在の金融環境下では、必要以上の余剰資金を保有し、低金利で運用することは経営の無策に通じることになります。いかに効率的に資金を運用するかが、企業の利害関係人、特に株主からも問われることになります。
以上の意味で、個々の企業のファイナンスは、非常に多様性があるといえるでしょう。
ファイナンス的アプローチの第一歩を、やさしい語り口で分かりやすく解説します。
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