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ファイナンス的アプローチの第一歩を、やさしい語り口で分かりやすく解説します。
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ファイナンス 最初の一歩
第4回 コーポレート・ファイナンスにおける資金調達
(その2)
2. どの調達手段が効率的か
ここでは、「銀行借入」「社債」「株式」のうち、どの調達方法が企業にとって良いのか、効率的なのか、を考えます。この判断が重要になります。
まず、借入 のケースをみてみましょう。
金利は上昇傾向にあるのか、もしくは下落傾向にあるのか、の状況判断が必要です。金利が上昇傾向にある場合は、固定金利の借入が有利で、変動金利の借入は不利になります。金利が下落傾向にある場合は、固定金利の借入は不利で、変動金利の借入は有利になります。
次に、社債 のケースをみてみましょう。
社債は 原則として固定金利 になりますので、金利が上昇傾向にある場合、社債による調達は有利になります。過去の社債発行時の金利環境を見ますと、金利が低下し、概ね低金利であるとの認識が広まり、今後金利が上昇するような金利反転局面に社債の発行額が増えるケースが多いように感じられます。一方、さらに金利低下が見込まれる局面では、社債による調達は不利になります。
続いて、株式調達 のケースをみてみましょう。
株式による調達は自己資本を充実させるとともに大きな資金調達手段にもなります。この場合、株式市場は活況かどうか、新規の事業資金の調達という意味合いが強く、返済の必要性がないなどが判断要素になります。自社の株価上昇時には、多くの資金が調達できるので、特に有利となります。ただし、自己資本が増加すると過剰資本に導くことになり、配当負担が生じるとともに、自己資本利益率(ROE)が低下 し、株主の反発を招く恐れがあるというケースも考えられますので注意が必要です。
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