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金融エンジニアリング キーワード解説
マコーレー・デュレーション
マコーレー・デュレーション(「マコーレー」は創案者の名)とは、一般に債券投資の「平均回収期間を表す」と言われる数値である。回収「期間」というところから単位として「年」を付されることが多い。
例えば期間3年、クーポン1年払いの利付債券(クーポンレートC%、現在価格 P 円、利回り r )を前提にすると、マコーレー・デュレーションは以下の式で示される。
この債券に投資したときの受取キャッシュ・フローの発生時点は言うまでもなく1年目、2年目、3年目であり、上の式はこのそれぞれにその時点で発生するキャッシュ・フローの「現在価値」を掛け合わせ、債券の価格で割っている。すなわち、キャッシュ・フローの発生時点にそのキャッシュ・フローの「現在価値の比率(債券全体の現在価値に占めるそれぞれのキャッシュ・フローの現在価値の比率)」を掛け合わせているわけで、これはキャッシュ・フローの発生時点の「時価比率加重平均」を求める式であると解釈できる。この観点からマコーレー・デュレーションは債券投資の「平均回収期間」を示すと言われる。
ただし、この値は修正デュレーションの(1+利回り)倍であり、値そのものとしては修正デュレーションと通常かなり近い。よって、修正デュレーションの「代役」として、債券価格の利回り変化に対する感応度を示すものとしても時に使われる。
デュレーションの概念はこの「マコーレー・デュレーション」の創始を以って始まり発展したと言われており、実質的な意味からするとやや違和感のある "duration" という言葉の由来はここに求めることができる。
マコーレー・デュレーションが債券投資、運用の世界で持つ実質的な意義については、「イミュニゼーション」の項を参照のこと。因みに割引債のマコーレー・デュレーションはその概念からわかるように「償還年限」すなわち満期償還までの期間と一致する。
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